東京出張での楽しみのひとつに空から富士山を見ることがある
晴れた昼の便で羽田を飛び立つと、5分もすればそわそわする
シートはいつも右側をとって「見えるかなぁ~」と
「あ、見えた」 誰が見ても富士山とわかる富士山はすごい!

6年ほど前、息子が小学校6年生、娘が4年生、奥さんが3?才
奥さんの父親が65才の夏休みに5人で登ったことがある
一番憶えているのは、山頂の山小屋での冷遇だ
日も暮れて、外気は夏だというのに氷柱ができるほどの冷え込み、
泣き出しそうな子供たちをかかえて、ようやく到着した山小屋は
広間に寝返りもできないほどにたくさんの登山者たちが横たわっている
注文してあったお弁当は1000円ぐらいしたと思うけど
冷え切ったご飯と漬物に、おかずは良く憶えてないけど
卵焼きか何かひとつ、
それでも食事にありつけることに感謝して「いただきマス」!
なぜ冷遇かといえば、そのお弁当を山小屋のスタッフから
手渡されるときに、まるで配給所で食べ物を配るかのような態度だ
食べ物のやりとりには、例え冷たい弁当でも暖かい気持ちがいるよね
気圧の関係で異様におなかの膨らんでいる子供たちも
悪い空気を察するように、だまって無理してたべてたな...
でも一夜明けて、ご来光を目の当たりにしたときには
その神秘さに吸い込まれるように、食い入るように立ちすくんで感動した
下界の裾野に広がる森や湖は箱庭のようで
太陽の上昇とともにどんどん輝いてくる
わずか一泊の登山だけど登り下りのさまざまなシーンが
今でも思い出されるのは、やっぱり富士山のすごさでしょうね
子供たちにとってもこういう体験をたくさんしてもらうことが
感性をはぐくむことになると思います