阿波古代史の第一人者である「林博章先生」と
栃木県地域おこしアドバイザーであり麻農家の大森氏を迎え
徳島県中央部に広がる忌部型農法の現地調査に出かけてきました。
朝8時に鳴門市の大麻比古神社を出発し、古代史跡をめぐりながら
昼ごろに美馬市の山間部にひっそりと継承されている古来の農業に
出逢うことができました。
穴吹と貞光の境に広がる山村農業集落には秋が進んでいて、
その中でも一番印象的だったのが
江戸時代より400年も続いてきた「阿波葉」と呼ばれる
葉たばこの天日干しの風景でした。

葉たばこの生産は今年限りで終わるそうです。
最盛期には1万人を超えた生産者は今年わずか16人。
生産量の減少が著しく、品質の維持が困難になったためJTが買取を
今年限りで終了するためだそうです。
ひとつの歴史と文化が消えていくのかと思うと何とも言えない寂しさが
湧き上がり、葉たばこだけでなく、このおおらかな農村自体が消えていく危惧が
「何とかしろよ、おまえ!」と
頬をビンタされたように駆け抜けました。

刈り取った葉たばこの茎を根ごとひっくり返して乾かして燃料にするそうです。
その横には、数ヶ月前まで葉たばこ畑だったところに「そばの花」が
びっしりと咲いていました。

なんとかするよ!
しないと徳島の将来も日本の未来もない...
歴史や文化を守れない民族は一時良くても続かないから。

その前に吸ってみたい気がします。
独自ブランド?みたいな形で残せないのかなぁ?
この葉たばこは、刻んでキセルで吸うようです。
少しオブジェ用にいただいてきたので試してみようかな?
癖が無く、火付きのよさが評判で戦前は徳島の経済を支えていたようです。
たばこは法律的な障害もたくさんあって
村おこしの一品のようにはいかないようです。