生きてることは感謝すること                                      食材に… 創ってくれた人に… すべてを育んでくれる偉大な自然に…

吉野川第十堰の今

ここでも何度か紹介したことがある吉野川の第十堰。
天気の良い日は、ここの水音で無になる時間が好きなのです。

今から260年ほど前の江戸時代に造られた固定堰です。
吉野川の河口から14kmほど遡ったところに位置し、
340年前に徳島城下の防御のために現在の徳島市内へ
吉野川の水を引き込むため、別宮川との接続工事が行われました。
そして流れのほとんどが別宮川にむいて本流になり
度重なる洪水などで川幅が広がり、現在の吉野川下流域になりました。
ところがそれ以前の本流であった現在の吉野川への流れが悪くなり
稲作などへの影響が深刻になりました。
そこで第十堰を設けてダムのようにして、
徳島平野の北側へ流れる吉野川への取水を目的に造られたものです。

上流
***** 堰の上流は真水なので流域の水源池となっています *****

堰の中央部には鮎などが遡上できるように水路も設けられ、
自然との調和も考慮した江戸時代最大の徳島の構造物です。
何度か補修や強化工事も行われたようですが、
現在でも流域への用水供給の役目をしっかりと果たしています。

ところが1990年代に、洪水調節の観点から流下阻害要因である
この第十堰を取り壊して、1kmほど下流に洪水時の流れを良くするため
可動堰を設ける行政判断が行われました。

それに対し、環境問題や1000億円を超える巨額な公共投資に猛反対した
地域住民運動が繰り広げられ、ついに2000年に
賛否をめぐる住民投票が行われ、可動堰化は白紙撤回となったのです。

この住民運動は全国へ波及して、
各地の河川開発反対運動へ影響していきました。

下流
***** 堰の下流は自然豊かな汽水域 ****

第十堰から河口までの間は汽水域になっていて、
しじみや海苔養殖で生計をたてる川漁師もいます。
県庁所在地の中心部をこんな素敵な川が流れているところが
ほかにあるでしょうか?

河口堰化されて、よどんだ水になった川は徳島にもたくさんあります。
用水確保のためやむおえないところもあるのかもしれませんが、
都市を形成するうえで欠かせない「治水」は、
そこに住む「人」だけの利便性を優先するだけでなく、
上流下流の生態系や、循環としての「水」を慈しむことが肝要です。

第十堰
***** 補強のためのブロックが溶け込むのはいつだろう *****

都市で暮らす現代人は普通に生活しているだけで、
様々なものに負荷をかけてしまっています。
まずは自分の暮らしの何が何にどうインパクトを与えてしまっているのかを
学ぶことに努めたいと思います。


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コメント
No title
ちゅんごさん  とても良い役に立つお話拝読いたしました。
県庁所在地がこのような良い環境にあるということは先人の努力に負う所大なるものですね。
写真でその姿を眺め、その有難さを一層感じますね。
2013/10/12(土) 14:43 | URL | 相子 #-[ 編集]
相子さん
吉野川は日本三大暴れ川のひとつで四国三郎とも呼ばれています。

幼いころから身近に接していたので、
「川」と言えばこういうものだと思っていましたが、
大人になってあちこちへ出かけるようになって、
吉野川の偉大さがわかるようになってきました…

国内で真東に流れる大河は少ないのですよ!
つまり、日当たりのよい沖積平野を形成することになるので
作物の出来が良いそうです。
2013/10/13(日) 18:13 | URL | ちゅんご #-[ 編集]
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Author:ちゅんご
徳島でのんびりと暮らしながら
いただきマスの言葉を
大切にしたい食いしん坊です!

若い頃から好きな料理に加えて
最近はランニングと山歩きが趣味かなぁ

子供たちが巣立ったので
夫婦と母親の3人暮らしですが
近くに住む娘が孫を連れて
遊びに来てくれるのが楽しみです

はじめて10年たったこのブログも
50半ばを過ぎて環境は変わりましたが
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