おせちの仕込みもいよいよ終盤になってきて、
12月にはいったばかりの先週は「足赤エビ」の煮物を仕込みました!
エビの調達は会社のある「マリンピア沖洲」から、
末広大橋を渡ってすぐの津田の漁港です。10分もかかりません。
徳島市内を流れる新町川の河口にあり、
近くには東京や九州行の大きなフェリーが寄る岸壁もあります。

*****午後3時ごろ漁から帰ってくる底引き網船 *****

***** 籠に仕分けされた魚を船首から引き揚げます *****
津田の港には40隻ほどの底引き網船があり、
午前と午後の2回水揚げがあります。
漁場は徳島と和歌山の間の紀伊水道で多くの河川が流れ込んでおり、
古くから豊かな漁場として関西方面へ水産物を出荷してきました。
京都の夏に欠かせない「ハモ」もこの辺りで水揚げされたものです。

***** 鮮度が命の足赤エビから選別が始まります *****
漁から帰ってくる道中の船上で魚種別に選別されていますが、
足赤エビはさらに「活き」と「あがり」に仕分けます。
活きのモノは漁協内の水槽に入れて生かしたまま出荷を待ちます。
足赤エビはクルマエビ科のクマエビで足が赤いのでこの名で呼ばれています。
この紀伊水道でよくとれますが、天然のためエビの総供給量と比較すると
たいした量じゃないため知名度は低いと思います。
徳島の料理屋さんではエビの定番で、天婦羅や焼き物に
よく使われ、エビの代名詞ともなっているぐらいです。
サイズは40~50gぐらいのものが中心ですが、
おせちに使うのは60g~70gぐらい必要なので、
漁協の方に無理を言って大きいものだけ選別してもらいます。
そうして仕入れてくると、とても大きなものが混じります。
中には100gをこえるような大きいのまであり、
おせちの仕切箱に入りきらないので、会社でさらに選別して、
皆で分けて買って帰ってきました!

***** いつもさんまを盛る皿に130gの足赤 *****
このサイズの足赤エビにはそうお目にかかることはありません。
大き過ぎて家庭のガスコンロでは上手に焼くのは難しいですね。
時間をかけて弱火でじっくりと焼きました。
ミソがたっぷりで、そのミソをつけながらいただきました!
本当は自家製カマスの一夜干しで晩酌の予定だったのですが、
一気に贅沢な肴になりました。
そのほかに漁港で水揚げされていたものは

***** シリヤケイカとカワハギ *****

***** 赤舌鮃とシラサエビ *****
見るとどれも食べたくなるのが根っからの食いしん坊です…
これから先も輸入の水産物がどんどん値が上がり、
日本に入り難くなるのは明白ですから、
前浜の産物をもっと評価して大切にしていきたいものですね♪

***** アオサギ *****
港に船が帰ってくると鳥たちが一斉に船の周りを取り囲みます。
おこぼれにありつこうとしてるのですね。
港で魚介を食べて、森に帰ってふんをすると山に栄養をもたらします。
自然の循環はこんなところにも見られます。
